「島田さんって結局何がしたいんですか?」
実は2025年に入ってからこんな質問を2回受けています。
1回目のときは質問の意図をあまり考えずに返答していたのですが、2回目になってやっと質問の真意に気づきまして。
なぜ歯科にこだわっているのか、ということだと思うんですよ。
気持ちはわかります。正直怪しいですよね。
税理士なら別に歯科に限らずとも仕事はあるはずなのに、敢えて歯科にこだわるのは何か裏の目的があるはずだと。
そう思われても仕方ないかもしれません。
この記事ではその辺りの疑問に対するアンサーを腹を割って話していこうかと思います。
まず究極的な答えからいうと、僕の仕事の目的は家族を養うことです。
自分を含め家族みんなが健康でそこそこ豊かな暮らしを目指して生きています。
なのですいません、先に謝らせてください。
業界を変えたいとか、健康寿命を伸ばしたいとか、ましてや院長さんやスタッフさんを笑顔にしたい、なんて大義名分を持ち合わせていない寂しい人間です。
いや、本当は欲しいんですよ、そんな社会性のある大義名分。
でも無いものは無いし、無理に作ろうと思っても簡単に溢れ出るものではないじゃないですか。
張りぼての理念を掲げたところで薄っぺらさに気づかれるのは時間の問題なわけで。
逆にSNSを見ていると、多くの人が自分の商品サービスに対する大義名分を発信していて羨ましい限りです。
もう一度お伝えしますが、僕の仕事の目的は家族を養うことです、家族を幸せにすることです。
そのために必要なのはお金。
お金を稼ぐには人の役に立たないといけません。
で、その役に立つ先というのが僕の場合、たまたま歯科業界なだけなんです。
誤解を恐れず言うと、歯科業界へのサポートは自分の究極的な目的を達成するためのプロセスです。
でも、だからこそプロセスに力を注ぐことが重要だと思っていますし、真剣に取り組んでいます。
歯科にこだわる理由
じゃあなぜ歯科業界なのかという話ですが、感情的な思惑はこのnoteで解説しています。

やはり子供に健康に興味を持って欲しいという理由が強いです。
とまあこのnoteも本音ではありますが、もっと正直ベースでいうと歯科業界にアプローチし続けているのはたまたまなんです。
どういうことかというと。
もともとリアルで付き合いのある歯科医院さんはいたのですが、そこで知った業界全体の課題や財務状況を見て、ここでなら自分が役に立てるのではないかと感じたからです。
何を見聞きしたかというと
- 借入依存
- 物価と人件費の上昇
- 人手不足
- 保険診療報酬の限界
に悩む医院さんがほとんどでした(というか全員でした)。
しかも今後の日本の社会構造的にこれらの問題が改善する兆しはなく、むしろ厳しくなる一方だなと。
歯科医院の経営資源はお金と人。
経営資源を増やす戦略と守る戦略のどちらも重要であり、同時に対応していく必要があると思ったんですね。
で、僕は税理士なのでお金の面はサポートできるし、人を集めるマーケティングはそれなりに自分で手を動かし結果が出ていたのでこれなら両面でお役に立てるかなと。
特に後者に関してはSNSを見て、歯科業界の人って発信下手だなぁと思っていました。
広告に依存してお金はかけるのに金太郎飴的な発信ばかり、医療広告ガイドラインへの抵触が心配になる短絡的な投稿ばかり、趣味や事務的なつまらない投稿ばかり。
加えてWeb業者や代行業者にお金を払うけど、投資回収ができているかイマイチ判然としない薄い危機感。
だったら、ということで2024年の終わり頃からこういった問題提起をThreadsで投げかけていったところ、ある程度反応がありフォロワーも増えていきました。
つまり同じような問題意識を持った方が歯科業界にもいらっしゃったんです。
どうにかしたいと思っている人達がいる。これなら人の役に立てる。
そう思って現在のスタンスに至ります。
あなたの究極的な目的はなんですか?
逆質問になるのですが、じゃあみなさんの究極的な目的はなんでしょうか。
患者さん(お客さん)を幸せにすることでしょうか。
健康寿命を伸ばして人々を笑顔にすることでしょうか。
業界に変革を与えることでしょうか。
僕は院長さんのビジョンをヒアリングするときに、「先生は何を成し遂げたいんですか?」という質問をよくします。
その質問に返ってくる回答は、実はいま例示したような社会性のある大義名分を語る方がほとんどで。
さすが利他の精神だなと思いつつ、本当に自分や自分の家族の幸せのために事業をしている人はいないのかが気になってしまうのが正直なところでして。
だから「先生のビジョンが実現すると先生にとってどんな良いことがあるんですか?」と追加質問をします。
それでも自分の幸せのためだと仰る人は本当に稀です。
でもですね。
実は関係性が深くなればなるほど、本当の事業の目的を教えてくださったりします。
やはり、一人の人間として成し遂げたい欲があったりするんです。
自分がいちばん幸せになりたいと思われているんです。
だから僕は敢えて問います。
本当に患者さん(お客さん)を幸せにすることであなたの幸せは満たされますか?
健康寿命を伸ばして人々を笑顔にできれば人生に悔いはないですか?
業界に変革を与えられれば自分の幸せなんてどうでもいいですか?
大義名分はないけれど
僕にはこれらの質問に対してYesと答えられるような大義名分はありません。
でもだからと言って仕事が適当になるわけではなく。
というのも、仕事を疎かにすれば家族といういちばん大切なものを守れないからです。
企業理念のような立派なミッション・ビジョン・バリューはありませんが、ある意味揺るがない理念がここにあります。
理念を掲げている人に問いたいのは、本当にそれは心の底から思っていることで、それ以上に大切はことはないんですか、という質問です。
この答えがYesならそのままでいいと思いますが、素直にYesと返事できないモヤモヤがあるなら、その理念は嘘をついていることになりませんかね。
僕には立派な理念や大義名分はありませんが、あるこだわりがあります。
それは仕事においては狭くて深い関係性を大切にするということです。
僭越ながら誰とでもビジネスするスタンスはとっておらず。。。
というのも、税務もコンサルティングも、個人情報や個人事情を共有してもらった上で、無形のサービスを提供するからです。
信頼関係がないと期待できる効果をフルに受け取ってもらえないのは言うまでもなく。
だからこそ、出会いたい人に出会うために情報発信をしています。
自分がどんな人間かを知ってもらい、興味がある方とだけ付き合っていきたいので。
歯科医院に対するサポートというプロセスを通じて家族を養っていくなら、嫌な人と嫌々仕事をするのではなく、子供に誇れる仕事をしていきたいのが本音です。
事業の目的はもっと自己中心的で良い
最後に、この記事を読んでくださった方へ。
事業を通じて何が実現すればあなたの人生は満たされますか?
この問いに答えるように、ぜひあなたの事業の究極的な目的を教えてください。
一応断っておきますが、社会性の高い大義名分のある方がいないとは思ってはいません。
利他精神に溢れている方もいるはずなので。
でも言い方はあれですが、もっと自己中心的な目的であってもいいと思うんです。
僕はそのほうが人間的に感じますし、裏表がないので信頼できます。
今度はあなたが自己開示する番です。
ぜひ事業の究極的な目的を教えてください。発信してみてください。