こんにちは、島田(つぶやきはこちら)です。
開業や起業を控えた方から「税理士の選び方」を質問されるので、この記事では僕なりの見解を伝えていきます。
まあこれに関しては正解はないので、あくまで個人的な意見だと捉えていただければと。
ただ、深くて長い付き合いが前提となる税理士と出会うにあたって、かなり本質的な項目を挙げていくので最後まで読んでいただけると嬉しいです。
で、最初に伝えておきますが、もちろん税務という専門分野のノウハウは当然あるのは大前提とします。
厄介なのは税務のノウハウが高いのか低いのかは、依頼者側には判断しにくいということなんですよね。
こればっかりは、税理士と円滑なコミュニケーションをとり、節税や経理負担軽減の余地がないか、確認しながら付き合っていくしかありません。
でも、だからこそ今からお話しする項目は大切になってきます。
税務の知識とは全く関係のない内容だからこそ、感覚的に合う合わないの判断をしやすいかと思いますし、上記の理由からそれが結果的に税金で損しないことにも繋がります(少なくとも僕はそう思っています)。
この記事で紹介する選び方のポイントは6つです。
開業を控えていて顧問税理士を探していたり、税理士変更を考えている方はチェックリスト代わりにも使っていただければと思います。
業界との人脈があるか
ここで業界というのはもちろん同業界のことで、開業歯科医師の方が税理士を探しているなら、歯科業界への人脈がある税理士を探すことをおすすめする、ということです。
というのも、一般的に税理士が支援できることは経営のほんの一部分だけだからです。
お金に関する問題や数字が絡む相談には明るいかもしれませんが、それ以外に解決したい課題を持ちかけても満足いく回答を得られない可能性があります。
まあ、税理士も税務の専門家なので当然といえば当然なのですが。
でも歯科医院を経営していくにあたってぶち当たる壁は多岐に渡ります。
マネジメントのこと、集患のこと、採用のこと、マネジメントのこと、医療機器のこと、クレーム対応のこと、などなど。
そういった壁を打破するもっとも強力な相談先は、同業界の先輩や同期です。
彼・彼女らに相談することで、積み重ねられてきた努力や工夫を参考にして改善したり、同じ轍を踏まないように注意したりできるじゃないですか。
開業後も一匹狼にならないことのが成功の秘訣ということですね。
同業界の繋がりがたくさんいる税理士であれば、困ったときに繋いでもらえる可能性が高くなるのは言うまでもなく。
ちなみに僕が主宰しているオンラインサロン、歯科マーケティング部ではまさにそんな頼れる方々が集まっているので興味がある人はインスタのDMでお声がけください。

業界に興味があるか
税理士への不満として耳にするのが、自分の専門分野に関する説明を何度もするのが面倒だという声です。
もちろん税理士が各業界の専門用語などを網羅的に知れるわけではないですが、、、
それでも何度も説明するのは時間の無駄に感じますよね。
歯科なら保険診療と自由診療があることは当然として、
- どんな診療(矯正の種類、審美メニュー等)があるか
- どんな利害関係者(学会、メーカー、ディーラー、技工所、保健所、外部講師)がいるか
- どんな職種(歯科衛生士、歯科助手、栄養管理士、保育士、助産師)がいるか
- どんな医療機器があるか
の会話を円滑にできる人だと、効率的に話は進みやすいです。
あとは単純に業界のことを知ろうとしている税理士だと、話していて退屈になりにくいかと。
じゃあ僕は完璧なのかと言われると、完璧ですとは口が裂けてもいえませんが、「よくわかってるね」と言っていただくことはあります(社交辞令かもしれませんが)。
ただ最初は全くの素人だったので、気の合う税理士を見つけて教え込むのもありかと思います。
立場が近いか
これはボジショントークになってしまいますが、みなさんが経営者として税理士を探しているなら、担当税理士も当然経営者のほうが分かり合えることが多くなります。所長税理士ということですね。
税理士事務所スタッフさんが良くないというわけではなく、自分で事業をしたことがなければ同じ危機感や価値観をを持つことはなかなか難しいじゃないですか。
会社から給料をもらうのと、自分の腕一本で稼ぐのとでは、労力もそれまでのプロセスも全く違いますからね。
あとはスピード感が違ってくる可能性はじゅうぶんあるかと。
今の時代、税理士事務所も人手不足、かつ働き方改革も進んでいるので、雇用されている税理士が窓口だとどうしても経営者が求める情報提供のスピード感について来られない可能性があります。
(所長税理士がカバーするかもしれませんが、自然と件数は多くなるのでその点は不安が残ります。)
あと意外と見落としがちなのは事業だけではなく、プライベートの立場も似ているかどうかです。
たとえばですが家族構成が似ていれば、税理士ならではのライフプランの提案を受けられる可能性は一気に高まります。
せっかくお金のことを相談するんですから、人生そのものに付き合ってくれる税理士が見つかれば理想的かと思います。
価値観が近いか
前章に近いのですが、「何を大切にするか」も似通っていたほうがやりやすいです。
たとえば売上至上主義なのか、売上はそこそこで家族時間も大切にするのか。
これって結構大事で。
売上至上主義の場合は、24時間365日仕事にフルベットして、スピード重視という側面も強くなるでしょう。
ということは税理士への依頼やニーズの質はもちろん、量もスピードも求めることになるので、それに対応できる税理士を見つける必要があります。
いっぽうで売上はそこそこで家族時間をも大切にしたい経営者であれば、私生活への配慮をしてくれる税理士のほうがストレスなく付き合うことができます。
ベストなのは仕事と家庭のバランスの理想が近い人間を見つけることかと。
こういう情報はホームページのプロフィールやブログ、そしてSNSの投稿に滲み出るものなので、契約前にチェックしておくといいでしょう。
予算に合っているか
一般的な個人事業主や法人の顧問契約の報酬は、ある程度相場感はありますが正直税理士によってバラバラです。
価格設定の決め方自体、各税理士の自由だからです。
ただ、バラバラとはいえ変動する要因は2つあって、それは
- サービスの充実度
- 誰が担当するか
によって変わってきます。
1つ目のサービスの充実度は説明するまでもなく、サポートの範囲です。
記帳代行を含むのか、何種類の申告書を作成するのか、面談回数の頻度はどれくらいなのか、資金調達やキャッシュフローの管理もするのか、がポイントになります。
これはお客さんのニーズによって変わってくると思いますので、税理士と擦り合わせて見積もりをとっていただければと。
2つ目の誰が担当するかについては、具体的にいえば窓口が所長税理士本人なのか、それ以外のスタッフなのか、という違いです。
(一概には言えませんが)一般的には前者の税理士事務所は規模が小さく(従業員を雇わないひとり税理士も含みます。僕はこの形態です。)、後者の税理士事務所は規模が大きい傾向にあります。
言うまでもなく、後者のほうが顧問先をたくさん抱えられて経営の効率化が図れているので、低価格で提供できるんですね。
その代わり、普段の窓口や面談担当者は一従業員になる可能性が高くなっていきます。
税務以外の強みはあるか
税理士は税務のプロであって経営のプロではない、と発言する経営者の投稿を何度か見たことがあります。
この類の投稿を見る度に僕は思うんですよね、経営のプロってなんなんだと。
ちなみにSNS上でそういう発言をする人に質問したことはあるんですが、明確な答えが返ってきたことは未だかつてありません。
なので僕の推測にはなりますが、税務以外の経営課題の解決に繋がるアドバイスを欲しいのではないかと考えていて。
で、経営課題といったら、だいたいお金(どうやってお金を守るか)、マーケティング(どうやって人を集めるか)、マネジメント(どうやって組織を作るか)の3つだと思うんですよね、歯科医院は特に。
この3つのなかだと、税理士の一丁目一番地はお金だと思うので、それ以外に求めているのであればあと2つのどれか、のはずです。
そこで税理士を探している方への提案としては、どの分野で困っているかを言語化して、それを税理士に伝えること、ですね。
もしかしたらその税理士が答えを持っているかもしれません。
というのも、特に所長税理士であれば経営もしているので、同じ悩みを解決してきた可能性があるからです。
もちろんその支援を受けるにあたっては、プラスの報酬を払わなければいけないかもしれませんが、経営数字も把握できる分、的確なアドバイスをもらえるのではないかと思います。
最後に僕の税理士顧問メニューを紹介します。
ご覧のとおり、僕は税務顧問とマーケティング支援の両輪で支援させていただいています。
お金も人も集まる、そんな医院を院長先生と作っていますのでぜひインスタのDMから相談してくださいね。
